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深刻な人手不足の解消や社内の活性化を目的に、外国人社員を採用する企業が増えていますが、早期に離職されてしまっては、採用や育成にかけたコストが無駄になりかねません。そこで重要となるのが、外国人社員が定着する職場環境づくりです。
ここでは、外国人社員が定着する職場環境を整えるために現在の社内環境をどう見直せば良いのかを紹介します。宗教や文化の違いに配慮した社内ルールの設定や、社内環境構築の進め方について解説しますので、働きやすい環境にするため参考にしてください。
「空気を読む」「背中を見て覚える」といった日本の文化は、外国人社員には通用しません。曖昧な支持ではなく、明確な業務内容の指示が必要です。
指示を出す際は手順や目標数値を明確にし、手順書には文字だけでなく写真やイラスト、動画を活用するなど、視覚的に伝わりやすくする工夫が大切です。できるだけやさしい日本語を使い、内容をシンプルに伝えることがポイントです。
外国人にとって慣れない異国の地では、どうしても孤独を感じやすいものです。仕事だけでなく生活面での不安も大きいため、日頃の挨拶や何気ない声かけといったコミュニケーションが必要です。わからないときに「わからない」と正直に伝えられるような環境づくりを心がけ、業務上の教育係だけでなくプライベートやメンタル面の相談ができる相談役を配置することも検討しましょう。
母国語で相談できる体制が理想ですが、社内に対応できる人がいない場合は外部窓口の設置も有効です。相談したことで不利益を被ることはないと、あらかじめ伝えておくこともよいでしょう。
イスラム教では、1日5回の礼拝を行います。そのため、礼拝場所と時間の確保が欠かせません。日本の標準的な勤務時間の中では、礼拝が行われるのは2回程度であり、1回の礼拝は10~15分程度になります。昼休憩時間を調整したり小休憩を設けたりするなど、業務の中抜けに関するルールを定めておきましょう。繁忙期、混雑時の離席についても事前に双方で合意をしておくことで、周りからの不満を防ぐことができます。
イスラム教における豚肉やアルコールの禁止、ヒンドゥー教における牛肉の禁止など、宗教に応じた食事への配慮も欠かせません。社員食堂や懇親会等での食事は、原材料や製造工程を可視化したり表示したり、社員が自分で判断できるようにする、宗教的禁忌に配慮したメニューを選べるようにするなど心がけましょう。飲み会、懇親会では乾杯を強制しない、参加・不参加を選べるようにすることも大切です。
宗教や文化に配慮する際は、特定の社員に負担が偏って不満が出ないよう、業務のカバーや時間調整のルールを社内ガイドラインとして明文化しておくのが得策です。現場の裁量任せにしてしまうと特別扱いと受け取られ、不公平感が生じかねません。そのため、制度化によって公平性と透明性を確保することが重要です。あわせて、なぜ配慮が必要なのかを日本人社員にも理解してもらえるよう、研修などを通じて周知しておくことも必要です。
社内環境を構築する際には、既存社員への研修や業務マニュアル、受け入れ体制の整備、生活サポートと相談窓口の設置など、採用前、受け入れ前、入社後という3つの段階で考えていく必要があります。
基本的なマニュアル化は自社で行うことができます。しかし、宗教的配慮や生活・労務サポートまで含める場合は専門家に相談・依頼することも選択肢となるでしょう。自社に合わせた総合的な環境設計ができるだけでなく、トラブル防止マニュアルの策定や多言語対応のサポート、日本人社員の負担軽減などメリットもあります。

外国人社員の定着には、写真やイラスト・優しい日本語など分かりやすく明確な業務可視化、相談しやすい雰囲気づくり、礼拝場所や休憩時間の柔軟な対応や食事制限への理解など様々な配慮が求められます。日本人社員の負担を軽減するためにもガイドラインを明文化し、働きやすい環境づくりを目指しましょう。自社だけでの対応では不備が出ることもあります。社内負担の軽減や、トラブルを防ぐルール作りを行うためにも外国人社員受け入れサポートへの相談をおすすめします。
日本で働くことが決まった外国人社員を受け入れるときには、ビザの取得や在留資格などの手続きや賃貸契約といった生活サポートなどを企業側で手配する必要があります。
当メディアでは、これまで数多くの外国人社員受け入れのサポートの実績(※)を持つリロケーション・インターナショナル監修のもと、受け入れの基礎知識をまとめました。
はじめて外国人社員を受け入れる現場の担当者や人事の方に向けて、国ごとに注意点や配慮したいポイントについて解説しているので、ぜひチェックしてください。