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景気の変動や産業構造の変化などにより事業活動の縮小を余儀なくされた際、「せっかくコストと時間をかけて採用した外国人社員を解雇したくない」と悩む経営者や人事担当者の方も多いのではないでしょうか。
そのような時に、従業員の雇用を維持するためのセーフティネットとして活用できるのが雇用調整助成金制度です。
こちらの記事では、雇用調整助成金が外国人社員にも適用されるかという疑問に答えつつ、受給の必須要件や助成額の目安を解説します。さらに、外国人社員を休業させる際に企業が陥りやすい生活困窮やビザトラブルのリスク、貴重な人材を失わないためのサポート体制の重要性についてもお伝えします。
結論から言うと、雇用調整助成金は外国人社員であっても日本人従業員と全く同じ条件で対象となります。
この制度は、生産量や売上高の減少などによって事業活動の縮小を余儀なくされた事業主が、労働者を一時的に休業・教育訓練、または出向させた場合に、支払った休業手当などの一部を国が助成する仕組みです。所定の要件さえ満たしていれば、技能実習生や特定技能、高度人材などの在留資格を問わず、広く適用されます。
注意しておきたいのは、この制度が新しく人材を採用した際にもらえる助成金ではないという点です。あくまで、業績が悪化した苦しい状況下において、従業員を解雇せずに雇用を維持(一時的な休業等)するための制度であることを正しく認識しておく必要があります。
外国人社員で雇用調整助成金を受給するためには、対象となる従業員本人が以下の条件をクリアしている必要があります。
大前提として、対象となる外国人社員が雇用保険の被保険者であることが必須条件です。通常、継続して6ヶ月以上の被保険者期間がある労働者が対象となります。
そのため、留学生のアルバイト(資格外活動)など、雇用保険に加入していない従業員は支給対象外となります。留学生が学校を卒業して就労ビザへ変更し、雇用保険に加入した後は対象となり得ますが、在学中のアルバイト期間は助成されない点に留意してください。
外国人社員の場合、適正に就労可能な在留資格(ビザ)を保持していることも絶対条件です。これは、対象者が不法就労の状態ではないことを証明するために不可欠であり、在留カードのコピー等で状況を確認・提出することが求められます。
雇用調整助成金は、休業したからといって自動的にお金がもらえるわけではありません。事前に労使間で休業協定を結び、企業側が労働基準法に基づき、実際に休業した日数分の平均賃金の6割相当以上の休業手当を支払うこと、が制度利用の要件とされています。企業が立て替えて支払った休業手当の一部が、後から国から助成されるという流れになります。
助成金を受給するためには、企業(事業主)側も厳しい要件を満たす必要があります。代表的な要件は以下の通りです。
これら以外にも細かな要件が設定されているため、事前に厚生労働省の公式ホームページや管轄のハローワークで最新情報を確認することが重要です。
受給額は、企業が支払った休業手当の負担額(教育訓練の場合は賃金負担額)に定められた助成率を掛けた金額となります。
基本となる助成率は、中小企業が2/3、大企業が1/2です(※解雇等を行わない場合は助成率が引き上げられる特例もあります)。また、休業ではなく教育訓練を行った場合には、労働者1人1日あたり1,200円が加算されます。
ただし、計算上どれだけ高額な休業手当を支払ったとしても、助成される金額には対象労働者1人あたり日額8,870円という上限が設けられている点には注意が必要です。
制度上、外国人社員を休業させることは可能ですが、日本人従業員を休業させるのとは異なるリスクが伴うことを、経営者や人事担当者は深く理解しておく必要があります。
日本人であれば、一時的な休業で給与が6割になっても、実家や貯金などを頼りになんとか凌げるケースが多いかもしれません。しかし、異国で暮らす外国人社員にとって、給与が6割に減ることは明日からの生活が立ち行かなくなる死活問題に直結する可能性があります。
特に、日本で得た収入から母国の家族へ仕送りをしている場合、収入の減少は絶望的なストレスを生みます。「この会社にいても稼げない」と判断されれば、より条件の良い会社へ転職してしまったり、最悪の場合は不法就労目的での失踪を招く危険性があります。
もう一つの大きな壁が、ビザの更新です。休業期間が長引くと出入国在留管理局から「本来の在留資格で認められた活動を行っていない」と見なされる恐れがあります。また、収入が減少したことで日本で自立して生活する要件(独立生計要件)を満たせなくなり、次回のビザ更新が不許可になってしまうリスクも潜んでいます。
これを防ぐためには、休業が会社都合であることをしっかりと行政窓口へ説明・連携し、外国人に不利益が生じないよう細心の注意を払う必要があります。
業績悪化というイレギュラーな事態に直面した際、複雑な助成金の申請手続き自体は、社会保険労務士などの専門家に依頼するのが確実です。
しかし、企業の人事担当者が最も苦労するのは手続きそのものではなく、休業中における外国人社員の生活困窮への対応や不安を和らげるための母国語でのメンタルケア・生活サポートでしょう。ただでさえ業績回復に向けて多忙な中で、自社の担当者だけでこれらすべてのケアを抱え込むのは現実的ではありません。
せっかく採用した貴重な外国人材を手放さず、復職後に再び戦力として活躍してもらうためには、生活支援のプロフェッショナルにアウトソーシングすることも選択肢の一つです。
外国人材の受け入れ・生活サポートを専門とする「リロケーション・インターナショナル」では、企業と連携し、外国人社員が安心して日本に留まり込める生活基盤の維持・メンタルケアを強力にバックアップします。自社の大切な人材を守るための具体的なサポート策について、ぜひ以下のリンクからご相談・ご確認ください。
日本で働くことが決まった外国人社員を受け入れるときには、ビザの取得や在留資格などの手続きや賃貸契約といった生活サポートなどを企業側で手配する必要があります。
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